2002年秋・日光の旅

11月2日、紅葉の名所・日光へ行きました。
ずっと紅葉を見に出かけたかったのですが、どうも週末になると天気が悪くて、タイミングを逃していました。
でも今週は何とか天気が持ちそうだったので、ようやくドライブに。
日光で紅葉を見るにはちょっと遅い感じで、
多分もう見ごろは過ぎてしまったんだろうな、と思いつつ行ってきました。
  
 それでも紅葉シーズンということもあり、相当混んでいるだろうと見越して、
朝5時に家を出発しました。東北自動車道は渋滞するだろうと踏んで関越に向かいました。
まず環八が渋滞していて予定より30分遅れて関越に乗りました。
関越もいきなり料金所まで渋滞!しばらく走るとまた渋滞。
…事故です。しばらく走るとまた渋滞。
…事故!と3連続(怒)事故!!車が多い時は事故も多いのは分からないでもないですが、
それでもね。
皆さん安全運転で行きましょうよ。
わたらせ渓谷を通って日光へ向かいました。

結局目的地に着いたのは、お昼ぐらいになりました。
うーん、いったい何時間掛かったことやら。
まずは明智平に向かいます。
ここにはいろは坂を行くのですが、登りおえると素晴らしい景色が。
もう枯れているのではないかという心配をよそに見事な紅葉が広がっていました。

見事に色づいたいろは坂

いきなり日本猿が駐車場に居たのには、びっくりですけどね。
さすが日光(笑)。
その上、雪がちらついていました。
もっとびっくり。紅葉と同時に雪も見られるなんて。
それだけ寒かったです。

ふてぶてしく車の上からエサのおねだりをしています。

 明智平へはロープウェイに乗って行きます。
とはいえ、そこは歩いていけそうなほどに目の前で、ほとんど高さに違いはないですが、
上って損はないです。
展望台からの眺めは最高です。
男体山の雄大な姿の隣に、中禅寺湖が静かにたたずみ、そこから華厳の滝が流れ落ちています。
とてもダイナミックでありながら、どこか幻想的な光景でしたよ。

明智平ロープウェイ

  ところで、この明智平という名前は天海僧正がつけたものだと言われています。
天海は東照宮の造営を差配、日光山は空前の繁栄をし、
その功績をたたえ「日光中興の祖」と称されている人です。
江戸の町もこの人が作ったと言われていますが、長くなるので省略。
この天海が実は明智光秀ではないか、という説があるんです。
天海がかつての自分の名をどこかに残しておきたくて、
日光で一番眺めのよい場所を「明智平」と命名したとか。
信憑性は薄いでしょうが、歴史のロマンを感じる面白い話です。
なぜか明智平のパンフレットには「天海とは明智光秀のことなのです」と断言してありましたが。
いいのか…?(苦笑)。


中央奥に見えるのが中禅寺湖と華厳の滝、右の斜面は男体山の稜線です。

 明智平からも眺めた中禅寺湖です。
こちらは、水面の海抜高度1269メートル、
日本一の高さを誇る(ただし、人工湖を除く面積4平方キロ以上の湖のなかで)湖です。それだけの場所から流れ落ちるので、華厳の滝もあれだけ雄大な姿なのでしょうね。
湖を取り巻く山々も紅葉に染まって見事な景色でした。

さて、中禅寺湖と言うのですから、当然ながら中禅寺がある筈。
  はい。やっぱりありました。
中禅寺湖の傍らにひっそりとたたずんでいます。
あまりひと気もなく、どこか物悲しい雰囲気でしたが。
こちらは日光山の開祖、勝道上人が784年に建立した由緒あるお寺です。
朱塗りの本堂や五大堂が背景の紅葉と相まって、とても優美でした。
桂の巨木を立木のまま刻んだ立木観音は予想以上に大きく、
元はどれほどの大木だったのだろうと驚かされます。
  これだけでも一見の価値はありますが、
五大堂の天井画「瑞祥龍」や、格天井の「日光花づくし」に、
愛染堂、鐘楼など、たくさんの見どころがあります。
何度も日光には行っていて、
中禅寺湖の名前も知っているのに中禅寺は全く知りませんでした。
もったいない話です。なぜほとんど人が来ないのか、不思議なくらい。
日光に立ち寄られた際にはぜひどうぞ。オススメ。

中禅寺
写真が白くぼやけているのは雪が舞っているせいです。


中禅寺の裏山はとってもきれいな紅葉でした。




歌ヶ浜駐車場から見た男体山
山頂は薄っすらと雪化粧をしていました。


歌ヶ浜駐車場から湖畔の遊歩道を15分ほど歩いて
イタリア大使館別荘記念公園に行きました。
こちらも中禅寺湖に面してたたずんでいますが、
やっぱりマイナーなのか、ほとんど人が来ていませんでした(苦笑)。
この公園には、平成9年までイタリア大使館の別荘として使用されていた物を
修復復元したもので、中を見ることが出来ます。
建築家のアントニン・レーモンドという人が設計した建物で、
和風と洋風が上手く織り交ぜられた特徴のあるデザインの建物に、
上品な内装や調度品が出迎えてくれます。
実際に大使が使われていたと言うソファに座って、
窓の外に広がる中禅寺湖を眺めれば、
あなたも大使の気分に浸れることでしょう(笑)。

箱根の寄木細工のようの模様が特徴です。



  それから半月峠展望台までいったのですが、
残念ながら、すでに日は傾き始め、山に日がさえぎられて湖面が暗くなって景色もイマイチでした。
しかもじっと景色を眺めていられないほど寒くて。
イタリア大使館別荘記念公園で温度計を見た時には「4℃」だったのですが、
それよりも寒かったでしょう。
一気に冬になってしまった気分でした。

展望台までの途中で見た紅葉


山並みがとてもきれいです。

とにかく今回の日光は初めて尽くしの旅でした。
何度も行っていて、すでに行きつくしたような日光でも、
まだまだ知らない場所もあるし、見ていないものもあるし。また来よう、と思いました。
皆さんも機会があったら、ぜひ行ってみてください。マイナー日光の旅も良いものですよ。



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