2004年夏 霧ケ峰ハイキング〜諏訪

7月18日〜19日長野県の霧ケ峰に出かけました。

旅行当日の朝を迎えたら、いきなり雨降りです。幸先悪いです。
  でも天気予報では雨は朝のうちだけで、昼には晴れるということでしたから、
それを信じて早朝5時に出発です。

今回の旅の目的地は「霧ケ峰」です。エアコンじゃないですよ。
以前に登山靴を買いまして、それ以来、山に登らねば、
という強迫観念に駆られているのですが(笑)、今回もその一環です。
とはいえ、霧ケ峰は高原なので、登山というよりはハイキング感覚なのですけれど。

  車をひたすら走らせて、10時頃には霧ケ峰に到着。
幸いにして天気は持ち直し、晴れ間が見えてきたので、山登り決行です。
眼前にはおわんを伏せたようなこんもりとした山があり、
なぜかほとんど木が生えていません。
緑の草原が一面に広がっている様子は、背景の空が本当に抜けるように青くて、
白い雲とのコントラストも美しく、まるで日本ではないみたい。
どうしてここに羊が放牧されていないか不思議なほど。
ですが、全体的な印象は『ゴルフ場』です(苦笑)。

ちなみに霧が峰の草原は人工による採草・火入れなどによってできたものらしいので、
そのイメージもあながち間違いではないのかも。
  それでもあの山に登るのだ、と思えば、期待は高まります。
ちょうどニッコウキスゲの季節なので、
山頂では一面の黄色い花畑が見られるはず。

まずは「車山高原駐車場」からリフトに乗って「車山山頂」に向かいます。
すでにリフト待ちの大行列が出来ていました。
本当はリフトに乗らず歩いて車山に登るルートもあるのですが、
根性なしの私たちは簡単ルートで。
ま、登山としては邪道、というか登山とも呼べないですけどね(苦笑)。
  緑の草原を見渡しながら、リフトで山を登っていくのは爽快な気分。
眼下には深い緑に囲まれた美しい白樺湖が一望できます。

吹いてくる風は涼しくて心地よい…と思っていたら、
山を登っていくにつれて、すっかり寒くなってしまいました。
私は長袖を着ていたのですが、それでも肌寒いほど。
日が当たると、それなりに暖かいものの、
吹き付ける風の冷たさには震えてしまいます。
夏だというのに、この寒さ。さすが高原です。あなどれません。
ガイドブックには夏は高原といっても暑いというようなことが書いてあったので、
油断していました。

  そして霧ヶ峰の最高峰(標高1925m)である車山山頂に到着。
いよいよハイキング開始です。

ここから伸びている登山道にはすでにたくさんの人が歩いていました。
その脇を彩るかのように黄色い花が咲いています。
もちろんニッコウキスゲ。
今年は花が少ないそうで、一面の花畑とはいきませんでしたが、
それでもかなりたくさん咲いていました。

  ここには「気象レーダー観測所」もあり、丸いドームが目立ちます。
このドームはずっと遠くからも見えるので、良い目印になってくれました。

さて、ここからは下山です。
国指定の天然記念物にも指定され、
学術的にも価値の高い三つの高層湿原の一つ、
「八島ヶ原湿原」まで平地をのんびりと歩いて行きます。
私たちは楽そうな「車山肩」「沢渡」コースにしました。

車山肩付近

  私たちが通ったコースによるのかもしれませんが、
この道は歩いていると、どんどん景色が変わっていくんです。


最初は広々とした緑の草原、花が咲き乱れて鳥が鳴いていて、開放感は最高です。
それが進んでいくと、いつの間にか森の中に入ってしまい、
あれ?ここはどこ…?という感じ。
だって今まで木の1本も生えてなかったのに。

それをもっと進んでいくと、今度は視界が開けて、緑に覆われた湿原が現れます。
「八島ヶ湿原」に到着。

草原の中に忽然と現れる大きな池、その澄んだ水に青い空と白い雲が映りこんで、
これまた不思議な光景ですが、絶景です。

苦労して歩いてきた甲斐もあるというもの。
ここからは車山のドームも見えます。しかもすごく小さくなってます。
ああ、ずいぶん歩いてきたんだなぁ、と改めて感じました。
ここまで歩いて2時間半くらいでしょうか。
後半は割とハイペースで歩いてきたので、ゆっくりの人は3時間くらい掛かるかも。

  霧ケ峰という割には霧も出なくて、かなり遠くまで見渡せましたし、
雲が多めでしたが、それでも青空が広がって、
なかなか天気に恵まれたのではないかと思います。
あまり快晴でも歩くにはしんどいですから。
  ここからまた別のコースをぐるっと廻って、元の車山に戻ることも出来ます。
もうちょっと時間が早かったら、頑張って歩けたかもしれません。
でもすでに時間は3時近く。
また2時間半(しかも帰りは上りなので、もっと時間が掛かるでしょう)
歩いたら、夜になっちゃいます。
という訳で、バスで帰ることにしました。

が、ここで大問題発生。
ビーナスラインが大渋滞で、バスが来る見込みもないというのです。
  そういえば山の上から車が渋滞している列が見えましたが、まさかこんなことになるとは。
仕方がなく、行き先が違うバスで途中まで乗って行き、そこからはタクシーですよ。
登山に来たのに帰りはタクシーって…情けない。
ニッコウキスゲが咲いている時期なので、混んでいるようですが、
夏休みはこんなもんじゃないらしいです。
これから来ようという方はお気をつけ下さい。

 宿は「白樺湖」です。
白樺湖と聞くと、やっぱり白樺に囲まれた美しい湖というイメージが浮かびますよが、
でも実際はそれほど白樺はありませんでした(苦笑)。
水は澄んでいてきれいでしたが、
湖の真ん中には大きな白鳥の形をした遊覧船「ニューはくちょう号」が鎮座し、
その周りには赤・青・黄色のスワンが並んでいます(すでに「白鳥」ですらないですな)。
なんというか、風情が台無し…。
それでも宿は湖畔に近い建物で、眺めはなかなか良かったですよ。


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リンク

長野県霧ヶ峰自然保護センター

蓼科・白樺湖・霧ケ峰

白樺湖観光協会