2002年夏・飛騨高山・上高地・松本の旅

2日目

温泉につかってゆっくりと休み、元気の出た所で、今日は今回の旅のメインの上高地です。
ここは環境保護のためにマイカーは通行禁止なので、専用のバスに乗っていくことになります。
安房峠を挟んで松本側と平湯側に上高地行きのバスタターミナルがあります。
バスは約15分毎に出ているので、安心です。(詳しくは上高地観光アソシエーションまで)
私たちは平湯側からバスに乗りました。
平日とはいえ、満員になったバスで安房トンネルを抜け上高地へ入っていきます。
途中で長いトンネルを抜けたり、山や渓流の眺望を楽しみながら30分ほど乗っていると、
大正池
に到着しました 。
今日の予定はここから河童橋まで散策。
所要時間は1時間30分とガイドブックには書いてありますが、それ以上かかることは間違いないですね。



今日も昨日に増して澄み切った青空の下、大正池は静かにその姿を湛えていました。
今も活動を続ける活火山の焼岳や、穂高連峰が水面に映りこんで、まさに絶景。
そしてそれ以上に驚かされるのが、池の水の透明度です。
底の岩々がすぐそばに手に取るように見られます。
ものすごく浅いのではないかと錯覚するほどです。
水面がエメラルドグリーンに輝いて、それはもう美しかったです。
よくテレビで見るような澄み切った南の海の色ですよ。感動しました。
思わず泳いでみたくなりますが、夏だというのに、水に指を浸すとかじかむような冷たさで、またびっくり。
この冷たさでは泳ぐなんて絶対に無理でしょうね…。
実際に靴を脱いで川に足をつけてみたのですが 、ものすご〜く冷たい!
アイスを食べると頭が痛くなるけど、それが足で起こったみたいに足がキンキンになってしまいます。
これだけ水が澄んでいるのは、やはり規制をしているからなのでしょうが、
ゴミ一つ落ちていないのは管理も行き届いていることもありそう。
あるいはあの素晴らしい景色の中では、自然と汚してはいけないという意識が働くのかもしれません。



素晴らしい眺望の大正池から、梓川ぞいに林間コースをのんびりと歩きます。
距離はありますが、ずっと平坦な道だし、きちんと整備されているので、
お年寄りや子供でも歩きやすいでしょう。
辺りの木々や、花や虫や泳いでいる魚などを見つけながら、のんびりと歩くのが良いですね。
気持ちもゆったりとしてきますね。
ほどなく歩くと田代池に到着。
ここにはカモやオシドリがいて、しかもすぐ近くに寄ってきます。
人間を怖がらないのか、あるいはエサをねだっているのか。
でも野生動物にはエサを与えちゃいけないので、じっと我慢しました。
可愛いから、ついあげたくなっちゃうんですけどね。
もちろんここの水も底まで見えて、すごく澄んでいましたよ。


大正池
池というよりは小川の様


田代湿原



水が澄みきった梓川


梓川と穂高連峰



そこからはまたしばらくの間、林の中を進みます。
夏の強い陽射しも程よく遮られるし(木洩れ日がきれい)、
通り抜ける風は冷たくて心地良いし、汗はかきますが、それでもすがすがしい気分です。
時折、川辺でハンカチを水に浸しつつ(これが冷たくて気持ち良いの)、歩いていきました。
途中にはウェストンレリーフもあります。
日本に近代登山を広め、日本山岳会の発足に尽力したことをたたえて設置されたものですが、
木々の中に控えめにあるので見落としてしまいそう。
でも水と緑に囲まれて気持ち良さそうでした。

ウェストンレリーフ
特に見たからどうというものでもない



ガイドブックよりもずいぶんとオーバーしておりますが、これも予想通りですね(笑)。
陽射しはますます強くなり、さすがに疲れてきますが、それでも元気を振り絞って歩きます。
そしてようやく辿りつきました河童橋
ここは上高地のシンボルともいえる場所で、観光客でにぎわっていました。


橋の上から上流を眺めると、大正池からも見えた穂高の山々がぐっと近づいて見えます。
ほんの数時間歩いただけで、これだけ近づくのは不思議な感じ。
鮮やかな新緑に残雪の白さが映えて美しい光景でした。
そして下流に目を向ければ、梓川の住んだ流れの向こうに焼岳の姿が見られます。
どちらもまさに絶景で、本当にここは日本かしら?と疑いたくなるような雄大な眺めです。
ここで11時30分くらいでしょうか。
歩いたこともあり、お腹がすいてしまいました。
本当は、昼食は松本にでも出て食事にしようと思っていたのですが、
どうにも耐えられず(苦笑)、売店でおにぎりを買って、川辺で食べることに。
でもこれが正解。
緑の木々に包まれて、川のせせらぎと共に食べるおにぎりは、この上なく美味しかったです。
運動したしね。
実はまだ先にも散策のコースは続いているのですが、
そこまでは無理、ということで(苦笑)、ここでバスに乗って帰りました。

河童橋から見た穂高連峰




次は大王わさび農場へ。
でもそれほど見るべきところもなかったので、わさびソフトを食べただけ。
わさびソフトの見た目はほんのり緑色をしているのですが、
わさびの味はほとんどしないのでわさびが苦手な人でも食べれます。

わさび畑全体に黒い網がかけてあって、わさびはほとんど見えませんでした。


ガイドブックなどでも有名な水車です。(アングルが悪くてよく分からないけど)
上高地のものすごく綺麗な川の流れを見た後ではとっても色褪せて見えました。






それから松本に行き、松本城を眺めたり、松本の町をのんびりと歩いたりしましたが、
暑さに閉口しました。やはり山とは気温が違いますね。
ちょっと早めの夕食は信州牛のすき焼き、と豪華にしてみました。
美味しかったですが、長野市の有名な某店の方がさらに美味しい。

ナワテ通り
近代的な街の中でここだけレトロな感じになっているのだけれど、
特にこれといって面白い店もなかった。



  なんだか駆け足になってしまいましたが、上高地はぜひ機会があったら行ってみてください。
自然がそのまま残っていて、雄大かつ優美です。
一見の価値はありますよ。


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